緩和ケア病棟でのアロマケア活動
月に一度
プロアロマセラピスト有資格者の有志10名程で構成される
緩和ケア病棟活動をしています。
今月は訪問したところ、ちょうどお見舞いの方がお越しでした。
そんな時わたし達セラピストは
まずは大切な方との時間に
緩和ケアがお邪魔して良いかどうかお尋ねします。
そしてご了承が得られた場合
お見舞いの方にも
「よろしければご一緒にいかがですか?」
とお勧めしています。
患者様と同じ空間で同じ時間に
アロマテラピートリートメントの心地良さを共有することは
患者様ご本人だけでなく、寄り添う方にとっても
・こんな心地良い事をしてもらっているんだ
と知っていただいたり
・闘病の時間が辛いばかりではない
とご家族の心が慰められたり
・ご家族様自身の看病による緊張やお疲れを癒す時間
になったりする
と考えているからです。
緩和ケア病棟での活動は
グループで活動しているからこそ
患者様ケアと同時に
ご家族様やお見舞いの方も
ケアを受けていただくことが可能です。
今回は、他セラピスト担当の病室では
親子三世代が同時にアロマトリートメントをご体験いただく
という貴重な時間を過ごしていただいたようです。
その一方で、わたしが担当した病室では
患者様をお見舞いに来られていた方は
アロマトリートメントを固辞されました。
それは
・病室という空間ではリラックス出来ない
・闘病されている患者様の前で自分が心地良い時間を過ごす事を自分に許可出来ない
・お勧めされても、他の患者様への遠慮の気持ちがある
などなど…
心の内は窺い知ることは出来ないけれど、様々な想いがあってのお断りと思っています。
緩和ケア病棟では
患者様はもちろんのこと
お見舞いにお越しになるご家族様やお客様様も
それぞれに想いを持っておられる可能性があります。
快くトリートメントを受けていただけることは
とても嬉しいことですが
たとえ、お断りになったとしても
その想いもまた尊いもの
と考えています。
患者様がトリートメントを受けておられる間
見るともなく、ご覧になっていたお付き添いの女性。
ケア終了後には
「見ているだけでも、優しくて気持ち良さそうなのがわかりました」
と仰っていました。
緩和ケア病棟でのアロマケアは
ケアを受けていただくことだけが全てではありません。
たとえ、ケアを受けることがなかったとしても
お付き添いの方のお心にアロマを通じお届け出来るものがあったなら
この上なく嬉しいことだと思っています。
今月も、ありがとうございました。